【070621】

 えー……、
 京都に着きました。
 長い休みが取れたので、一念発起して長逗留することに。
 てなワケで、リネはしばらく休みで、その間は旅行のことなど。

 ありがたいことに、京都駅前で銭湯発見。
 長距離バスの後って、寝癖と寝脂の始末が悩みの種だったんだよね(汗笑)。

 風呂を出てサッパリした後は、着替え等の大荷物は駅のロッカーに預け、「笹屋伊織」の開店を待って、先に土産物の手配を済ませてしまう。
 その足でまたバスで北上し、壬生寺道で下車。
 
 このとき、近藤勇は八木家の庭にある別棟の一室で、永倉新八と語り合っていたが、どうも母屋の気配が妙なので行って見ると、北側の中庭の向こうで、八木家の人びとが、実に何ともいえぬ顔色をして座敷の方をうかがっている。
 「どうしました?」
 勇が声をかけると、八木家の内儀が顔をしかめ、吐き気をこらえるような表情で、座敷のほうを指さした。
 近寄って見て、勇も愕然とした。

 (中略)

 気が付くと永倉新八も傍にいた。
 永倉は、何か物哀しげな表情で、芹沢とお梅を見つめている。
 「ついに……ここまで来たか……」
 うめくように、勇が永倉へもらした。
(講談社文庫『近藤勇白書』:池波正太郎)

 特段、新撰組ファンというワケではないが、上記の、近藤勇が芹沢鴨の暗殺を決意するにいたった件の、この描写は印象に深い。
 幸い、場面となった八木邸が観光名所として公開されているのを知ったので、足を運んでみた。
 
 次は、二条城傍の不動産屋に……、のつもりだったが、バスで直行できなかった上、時間が少し押していたので、中継の四条烏丸駅で、先に昼を済ませてしまうことにした。

 「COCON KARASUMA」地下にある、「Natural Kitchen 麹」は、その名の通り、味噌を使った料理が評判だそうな。
 が、この日のランチでは、味噌ものメニューは鶏肉の味噌漬けだけだったので、有無を言わさず注文。

 肉と味噌の甘味がよく引き出されて、この写真を見るだけで、この旨味がまた恋しくなる。

 入居手続きを済ませた後は、京都市を離れ、宇治の平等院へ。
 一回りする頃にはすっかりくたびれたしまったので、境内にある藤畑(?)の下にあるベンチで汗を退かせつつ時間潰し。
 帰りの電車に乗る頃には、すっかり気力も回復できたので、当初の予定通り、京都からさらに離れて、夕食を取りに足を伸ばす。
 あ。
 ここもいろいろ旨かったが、今回の一押しは、新メニューの、ほうれん草の餡かけの天津丼というヤツ。
 卵のプリプリ感と、胡椒で利かせた塩味加減の絶妙さに感動。

 こうして無事、くたびれながらも初日の予定をこなして、京都駅で荷物を回収して、拠点に入居しましたとさ。

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