【070626】

 バスの乗り継ぎを見誤った、……というか見失ったと言う方が正しいか。
 嵐山・嵯峨野方面に向かうついで、今日は最初に西芳寺の庭園を観に行く予定だった。
 で、予定に組んでいた乗換えのバス停が見当たらず、仕方なしタクシーで連れてってもらうことにすると、運ちゃん曰く、
 「お客さん、この時間に出てくるって事は……、予約取ってないでしょ。」
 後になって、ガイドブックを確認したら、小さくではあるが「要予約」としっかり書いてやがりましたよもう。 ||OTL

 なのでそのまま一気に北上して、次の目的地の渡月橋の南詰めでタクシーを降り、後は徒歩。

 橋を渡ると、南側もそうだったのだが、北側はもっと観覧仏閣と食事処土産屋が軒を連ねる、いかにも「観光地でござい」という通り。

 それを更に北上し茶屋(……といっても、飲物軽食の他、冷奴まで扱ってる店まであったのはちと驚いたが)が集まっているところの小路を入っていく。
 ほどなく竹林に挟まれ、そのまま突き当たりを右に折れ更に少し進むと、環状の注連縄がくくりつけられた鳥居発見。

 ここが目指す「野宮神社」なのだが……、なんだこの狭さは?
 境内と呼ぶには、鳥居のすぐ目の前にある本殿の脇に、小振りな社が幾つか並び、右奥の稲荷社で突き当たってお終い、なのである。
 まあ、現皇族の御奉納があったりして由緒正しき神社なのだろうが、慎ましやかに過ぎる帰来が拭えない。 
 ただ、これも小振りながらも、竹林を背負った庭園はさすがに見応えがあった。

 小道を引き返し、入り口の茶店で4色ソフトを頂く。
 クリーミー感の強い抹茶よりもアッサリ感のする焙茶ソフトのほうが好きだ。

 さらに来た道を引き返し、昼飯をとるべく、惣菜バイキングの店に入る。
 2膳目はなんだこれは、お子様御膳か。
 いやねえ、1膳目を食べてる間、カレーの匂いにどうにも抗えなかったのよ……(苦笑)。

 またも度を失って苦しむ腹を抱え、今度はバスに乗って北上。
 化野念仏寺に来た。
 群がる無縁石仏の奇景を目当てに来たのだが、それよりも、要所要所に小石仏を配した庭園にかなり趣を感じ、人気の少ないこの僻地(……というのは失言に過ぎるか)に来れた事に喜びを感じた。
 ともかくも、個人的にここは穴場だと思う。
 とはいえここは歴史も深く、訪ねる人ぞ訪ねる名刹で、この日も、竹林の撮影のため、機材も大掛かりに、一日張り込もうと意気込む老夫婦に出会ったくらいだ。

 今夜は奮発して焼肉を食べようと、三条の「彦左衛門」へ。
 商店街の並びに、間口の狭い入り口が在り、そこから細い路地を抜けて区画の奥に入り込むと館に通じるとう、いかにも京都っぽいつくりの店だ。

 元が、これも由緒ある旅館ということで、見事な坪庭や座敷廊下の調度が。
 焼肉を食べるのもこの御座敷。庶民が独り、贅沢にお座敷で焼肉だなんて、全く恐縮汗顔の至りだ。
 肉ばかりたのむのもアレだと言うんで、サンチュの他、キムチやキャベツを頼んでみたのだが、しまった、小振りながらもキャベツが半個も出てくるとは。
 いやまあ、以前別の焼肉屋で、豪快にキャベツをこういった形で食べたことがあるが、まさか一人で食べに来たここで、これを食う羽目になるとは……(汗)。

 まちろん、厳選されたキャベツだけに、これも甘味が強くて美味かっただが、これとモツのおかげで、焼肉3皿は食い損ねたきがする。 ||OTL
 でもまあアレだ。おかげで昨日のおでんよりは会計が軽くなって済んだがな(苦笑)。

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