【070627】

 今日も東山方面、南禅寺へ。
 バス停から少々歩き、門前通りを進んで境内へ入ると、「ネタか!?」思わせるような巨大石灯籠が前庭内に姿を覗かせ、その奥に堂々と壮大な山門が聳えている。

 山門楼閣に登り境内を一望。
 山門下の扉と柱と、その間々から覗く背景のコントラストが妙味。

 更に奥、方丈に上がって庭園を観覧。
 最初に望める「虎の児渡し」というのが有名だそうだが、個人的には他の庭の方が趣を感じる。
 水路閣(水道橋)を収め、参道を引き返し、山門南にある天授庵へ。
 リーフレットにあった、前庭の夕刻のライトアップも見てみたかったが、贅沢は望めない。

 すばらしいと思ったのは、前庭を抜けた先にある池の庭園。
 映える緑と木陰によって濃く澄んだ池水はまさに清涼感。
 これに涼しい程よい風が加わって、渡された板橋の上でしばし佇み、癒しを得る。
 また、池の鯉がやけに人懐こく、エサを期待してだろうが、移動する先々を追ってくるのは愛嬌モノだ。

 境内を出る頃には腹も空いてきたのだが、門前にある店ある店が湯豆腐の店(汗)。
 まあ、冷奴とかもあるだろうが、ちょっと腹の足しには……。

 なので空腹に耐えながらバスに乗り、銀閣寺を目指す。
 哲学の道沿いに通りを歩き、途中の喫茶店で腹を満たす。

 椿の生垣で挟まれた参道を抜けて境内へ。
 庫裏前を通り抜け門をくぐると銀沙灘、そのまま視線を右に転ずると緑に囲まれて、灰白色の向月台、暗褐色の銀閣とそれを映す錦鏡池が展開される。


 これよりもさらに個人的に感嘆したのが、銀沙灘の北側にある池に架けられた石橋の、その袂の砂利が醸し出していた流紋。
 人の手によって均されたものか、天候の造成かは判らないが、参詣者の足で踏み乱される場所で、見事な景観を残していてくれたことに感動を覚えた。



 銀閣を後にし、再びバスで一気に北上し、左京区にある詩仙堂へ。
 ここは、庭そのものだけを眺めるのは今ひとつ地味なのだが、各ガイド記事に見られるように、建物の間から垣間見られる景色が趣を成し、壁や調度も風景の一部にしたい。
 まあ、あやかって撮ろうとしたら、見つかって諌められたのはナイショの話だ……。

 帰還後の今日の晩飯は、三条にある「日本一の鰻」屋(失笑)、「かねよ」できんし丼をいただく。
 きんし丼、まあようするにうな丼の上にデカい厚焼玉子を乗せた代物だが、さすがに卵の甘味と鰻のタレと山椒の香りが良く利いていて、箸が止まらない。もちろん大盛りだ。

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